2015年10月26日月曜日

王者の証 ICU、文京に競り勝ち同率首位へ

10/25 ◇国際基督教大学グラウンド 対文京学院大

 ICU 300 100 101|6
文京 000 010 030|4  
<試合総括>

後半の猛追を振り切り、ICUが同率首位で文京学院大と肩を並べた。
先発した1年の片山が4回途中までを無四球、被安打1の好投でまとめ、残りの5と1/3イニングスをエースの吉田が締めた。8回には味方のエラーと牽制ミスなどで3点を文京に献上するも、逆転を許さない粘りの投球で文京打線を封じ込めた。打っては3本の長打を含むチーム二桁安打でICU打線が文京バッテリーを圧倒した。



前回王者の意地で、この日最大のピンチを切り抜けた。
5回の裏、四球と安打などで一死満塁のピンチを招くと、対する打者は文京の3番・高浜。窮地に立たされた中で、序盤に奪ったリードを守るべく、2試合連投中のエースが一段、ギアを上げた。

「併殺以外ありえない場面だったので。バットをへし折ってやろうと思っていた。」

闘志を燃やし投じた渾身の5球目が高浜のバットを砕き、狙い通りのダブルプレーに仕留めた。

「流れを手放すわけにはいかなかった。俺らは勝つしか(連覇に向けて)道がないんで。」


8回の文京大の追撃も防ぎきり、2点差でプレーオフへの切符を手にしたICU。
5日後の決戦はこの日よりも過酷なものとなることは間違いないだろう。しかし、ディフェンディングチャンピオンとなるためには、文字通り「王座」を「守り切る」以外に方法はない。
「王者」の意地を、チームの底力を見せつける時が、もうすぐそこまで迫っている。

2015年9月12日土曜日

新チーム始動。

9/5 ◇国際基督教大学グラウンド 対帝京科学大

帝科 010 010 121 |  6
ICU  100 202 002 |  7


<試合総括>

2015年度秋季リーグ初戦。1点を争うシーソーゲームは、ICUのサヨナラ勝利で幕を落とした。
先発吉田は好投を見せるも野手の失策に悩まされ、勝ち負け付かず。
守備では右翼主の藤原が9回表のピンチを救うダイビングキャッチを見せた。



「あの盗塁術、あのスタートは、さすがとしか言いようがない。」
第二試合の準備をしていた他大選手が思わずうなる。
同点で迎えた9回2死。帝科大のサヨナラエラーを誘ったのは「蒼い忍者」柚原の脚だった。
チャンスを広めるべく、投手の隙をついて3盗。完全に虚を突かれた帝科大バッテリーは三塁への刺殺球を暴投し、柚原をホームに迎え入れた。

「(試合前に)2安打2盗塁するって公言していたので。2本目打った後は(二塁上で)これは走るしかないなと思った」と柚原。昨シーズンは同期の谷口に盗塁王の座を奪われてしまったが、今季はシーズン初戦から2盗塁と幸先の良いスタートを切れた。「蒼い忍者」の脚力が、今シーズンも相手大を圧倒する。

2015年4月20日月曜日

ICU猛追 4点差をひっくり返し劇的逆転勝利

4/19 ◇国際基督教大学グラウンド 対文京学院大学

文京 030 200 000 |  5
ICU  010 000 32X |  6
  
<試合総括>

ICU-文京大の1回戦。序盤に文京に突き放されるも、エース・吉田の粘りの投球で5回以降の得点を許さず7回、8回に逆転に成功したICUが勝利をもぎ取った。打っては松村、谷口がそれぞれ猛打賞を記録。先発の吉田は9回を投げ抜き完投勝利。



 「緊張しないつもりだったのですが...やはり難しかったです」と顔を赤らめるのは1年生の宇田川。今年度入学したばかりの選手だ。将来の正捕手候補として期待のかかる宇田川はこの日は8番・ファーストでスタメン出場。7回の第4打席には大学野球初安打となるレフト前タイムリーヒットも放った。6回には持ち前の粘り強さも披露。三振にこそ倒れたものの、追い込まれてからのファールでの粘り打ちはそのポテンシャルの高さを垣間見せた。

「先輩方が自分がミスしたぶんを取り返してくれて、声もかけてくれて、ただただ一人で感激していました。次こそはもっとチャンスで打てるように練習あるのみです」

ひたすら謙虚に、そして前向きなルーキーの活躍にこれからも期待していきたい。






ICU"奇襲"成功! ユーティリティ選手・正木、まさかの投手起用

4/18 ◇国際基督教大学グラウンド 対東京海洋大学

ICU  036 022 2 | 15
海洋 010 020 0 |  3  (規定により7回コールド)

<試合総括>

 ICU-海洋大1回戦は、チーム先発全員安打の猛攻を見せたICUが快勝。
打っては中軸の宮沢と吉田がそれぞれ猛打賞を記録し打線を牽引。谷口は3盗塁を決め
海洋ナインを翻弄した。



 「ICUの二刀流男」が暴れまわった。5打数4安打3打点。普段は快速球で相手打線を黙らせる吉田が、この日は自慢の打棒で海洋大を沈めた。6回、先頭の宮沢が安打と相手の失策で三塁まで進み、好機で打席が回ってきた。「宮沢の好走塁に応えたかった。最悪、犠牲フライでもいいから彼をホームに迎え入れたかった」と振り抜いた初球はそのままライトスタンドへ。自身の大学野球第1号となる会心の一撃で、一気に勝利を呼び込んだ。

 「まさかの投手起用で戸惑うことも多かった」という正木もエース顔負けの投球を披露。6回を3失点にまとめ勝利投手となった。「マウンドの孤独さが身に染みた。(チーム)みんなの守備、打撃と声かけがあったからこそ投げられた」と試合後に汗をぬぐう正木。
「これからは(野手として)今まで以上に投手の援護を心掛けてプレーできる」とマウンドで得られた経験に大きな手ごたえを感じているようであった。

1年・大橋初先発、4年・熊谷最後のマウンド

10/26 ◇国際基督教大学グラウンド 対東京工科大学

ICU  005 152 1 | 14
工科 010 040 0 |  5  (規定により7回コールド)

<試合総括>

文化祭連戦2戦目、そして2014年度秋季リーグ最終戦となったこの試合はチーム12本の長短打で14得点をあげたICU打線が、引退する4年生投手・熊谷に花道を添えた。
この日初先発・初勝利を狙っていた1年生投手・大橋は4回1/3までは2安打1失点の好投を見せていたが、突如制球を乱し悔しい5回途中降板となった。





 持ち味の「打たせて取る」ピッチングを貫いた。7回、3人目の打者をショートゴロに討ち取ると、熊谷は静かにマウンドを降りた。人員不足に悩まされたICU野球部暗黒期を支えた大エース。選手として、キャプテンとして、監督としてチームを支え続けた男は、試合後に満面の笑みで一言。

「やっと終わった。やりきった。」

 完全燃焼した "ICUのミスター完投"。 どのような時でも「勝利」にこだわり真っ向勝負を挑み続けた男の魂は、後を託された後輩たちに確かに引き継がれた。



2014年10月26日日曜日

文化祭連戦 初戦

10/25 ◇国際基督教大学グラウンド 対東京海洋大学

海洋 000 102 100 | 4
ICU  100 000 101 | 3

<試合総括>

文京学院大の棄権、帝京科学大学2戦目の没収試合により7勝1敗で迎えた第九戦目。
勝てば自力優勝の可能性もあった試合であったが、惜しくもあと1点が届かなかった。
先発した四年生投手の熊谷は5回1失点の好投を見せるも、打線の援護がなく勝敗はつかなかった。


付け込む隙がなかった。前半戦、ICUの快進撃を支えたのは相手チームの失策や判断ミスに付け込むしたたかさだった。好機を逃さずビッグイニングを作る。ICU連勝の秘訣はここにあった。

しかしながら、それは同時に、相手が付け入る隙を見せなければ得点できないという事実の裏返しでもあった。事実後半戦からは目に見えて相手チームの失策が減り、それに歩調を合わせるかのようにICUの得点も減っていった。

「もっと機動力を使って相手のミスを誘わなければ」と、この日の試合を見守っていた一人の観客は言う。「足で試合を掻き混ぜないと、相手はミスをしてくれない」


また同日に行われた第二試合の結果により、2014年度秋季リーグの優勝は東京理科大に決定した。

2014年10月15日水曜日

首位攻防戦 

10/12 ◇国際基督教大学グラウンド 対東京理科大学

理科 030 030 202 | 10
ICU  002 000 000 | 2

<試合総括>

ICU対東京理科大2戦目は、序盤から理科大優勢の試合展開となった。ICUは3点差の三回に2点を返すもののその後も開く点差を埋めきれなかった。


同率首位で迎えた攻防戦。しかし理科大の投手陣の前に散発3安打と手も足もでなかった。
「実力の差を見せつけられた」と語るのはキャプテンの日比。初戦では相手の拙守にも助けられ圧勝することができたが、バッテリーミスを克服した理科大は行く手を阻む大きな壁となった。

ICUに突きつけられた課題は「基礎強化」だろう。この試合でICUは6つの失策をしている。初戦の理科大がそうであったように拙守は負けを呼び込む元凶である。残り2試合。勝って8勝2敗とできれば、まだ優勝への望みは残っている。